待ちに待った1年ぶりの対面セミナー。
GW真っ只中の5月3日に、神奈川近代文学館にて開催いたしました。
少人数開催ということで、8名のお客様をお迎えしました。
人は生きていく上で、さまざまな喪失体験をします。
身の回りの物を失くした、というような小さなことから、大切な人を亡くした、という大きなことまで、悲しみの大きさも深さもさまざまです。また、目に見えるものだけでなく、曖昧な喪失(例えば、親が認知症になってしまったというのは、肉体はそこにあっても、健康だった親はもう不在であり、それは喪失となります)や、何かを与えられなかったという体験(安全な子ども時代がなかった、など)も喪失となります。
キューブラー・ロスの「死の受容への5段階」は有名ですが、喪失体験にも同じ段階があります。その段階がどこかで滞ってしまうと、日常生活にも支障をきたすようになります。過去の体験が、現在の生活に強く影響を及ぼしているのです。
誰かに話し、ただ聞いてもらうこと、その体験が受容を促します。
しかし、この「ただ聞いてもらうこと」というのがとても難しいのです。
「誰でもいつかは体験することだから」
「時間が解決してくれるよ」
「もっと大変な思いをしている人もいるから良かった方だよ」
「いつまでも悲しんでいたら亡くなった方も浮かばれないよ」
「あなたには○○もあるじゃないの」
「あなたがしっかりしなくてどうするの」
こんな風に言われたことはありませんか?
もちろん、言う方は励まそうと思って、良かれと思って言っているのです。
しかしこれでは、悲しんではいけないと、心に重い蓋をかぶせてしまうことになります。
今日は、感情を出し、相手に受け止めてもらうワークをいくつも行いました。
心にずっとかぶせていた蓋を外していく作業です。
対面でなければできないワークもあり、今日は感染に注意を払いながらさまざまなワークを行いました。
感情を出す、というのは苦手な方も多いかと思います(実は私もとても苦手です)。参加者の皆様の勇気に、とても心を動かされた1日でした。
山手の公園内のバラも見ごろを迎えました。お天気も良く、ローズガーデン内の散策も楽しんでいただけたのではないでしょうか。
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